北井一夫 KITAI Kazuo
1944年、中国・旧満州生まれ。日本大学芸術学部写真学科中退。
1965年に写真集『抵抗』を出版。その後、神戸港の港湾労働者、日大全共闘や三里塚、返還前の沖縄を取材したドキュメンタリー写真を発表する一方、全国各地の見知らぬ土地をたずねて、人々の暮らしや風景をアサヒグラフやアサヒカメラに「いつか見た風景」「村へ」として掲載。
1972年に第22回日本写真協会新人賞、1976年には第1回木村伊兵衛写真賞を受賞。
1973年には木村伊兵衛らと国交正常化後の中国を訪問し、以後何度も中国に出かけ「中国」シリーズを発表。
そのほか、浦安の漁村風景「境川」、大阪の遊興地「新世界」、東京郊外の新興住宅や団地を追った「フナバシストーリー」、ドイツ表現派の建築写真「ドイツ表現派1920年代」、「おてんき」、「ライカで散歩」など多数のシリーズ写真がある。